校長のことば

2023年4月の記事一覧

令和5年度避難訓練が行われました。

今日は、地震の被害を想定した避難訓練がおこなわれました。以下に校長からの講評を掲載します。

 皆さんこんにちは。校長の高松です。今日の避難訓練は、「地震発生時の対応」を想定した訓練でした。皆さんの記憶には、ほとんど残っていないことかもしれませんが、我々大人の世代は、地震と言えば、やはり2011年3月11日、14時46分に起こった「東日本大震災」を思い出します。

 あれ以来「緊急地震速報」がたくさん出されるようになり、テレビやスマホを通じて、何度もあの嫌な感じの音を聞く機会が増えました。皆さんは今日、どんな気持ちでこの訓練に臨んだでしょうか。ただ避難しただけでは、今日のこの訓練をやった意味が半減してしまいます。そこで私からは具体的に3点「講評」としてお話しをしたいと思います。

 まず1つ目は、「災害時にパニックにならない」ということです。災害はいつ、どこで発生するかわかりません。特に大勢の人がいるときに災害に会った場合、大声を出したり、われ先にと走り始めて、周りが見えなくなってしまう危険性があります。今日のような避難訓練を実際にやっている皆さんなら、もしも大勢の人が一度に出口に殺到したらど うなるか想像できるはずですね。昨年の10月の韓国ソウルの梨泰院(イテウォン)での群衆による大事故も思い出されます。とにかく災害時には、パニックにならないことを心がけでください。

 2つ目は、近年、自然災害が増えてきている状況の中で、自分の身を守るために大切なことは「想定外を想定すること」だと思います。これは実際に、過去の経験を超える災害などが起こっているからこそ、大切にしてほしいことです。今から4年ほど前の2019年10月、台風19号によって多くの川が氾濫して、たくさんの方が亡くなったことがありました。海のない比較的自然災害の少ない埼玉県でも大きな被害が出ました。その時の反省として「自分だけは大丈夫だろう」と思ってしまった心理的な要因があげられます。今回の地震とはまた違う災害ですが、ほんの少しだけ早く避難していればもっと助かった命もあったのかもしれません。「まさか」と思う想定外のことが現実に起こるということを忘れないでください。

 そして3つ目は、今の2つの話にも繋がりますが、「率先避難者」としての行動を身に着けてほしいということです。この「率先避難者」とは、まずは周囲に避難を呼びかけながら、自ら率先して避難をする人を指します。もう一つは、大雨による河川の氾濫など、避難指示や避難勧告が出た際、避難することを躊躇し、迷うことで、避難の遅れにつながり、大きな被害が出てしまうことがあります。まずは誰かが逃げ出すことで、ほかの人が逃げ出すことにもつながりますので、率先して避難できる人になってください。

 最後になりますが。災害の時に、誰しも自分が被災者になると思っていた人はいないはずです。「転ばぬ先の杖」という言葉もあるように、今日の避難訓練を実施して、疑似体験をすることは、本当に意味のあることです。皆さんは、こうした避難訓練を小学校の頃から何度も経験していると思いますが、とにかく大原則は「自分の命は自分で守る」こと、そして、人に頼るのではなく、人を助けられるような行動をしてほしいと思います。

 そして、今日は家に帰ったら、「いざという時の準備」について家族の人と確認をしておくと良いと思います。何かあった時に大切な家族が落ち合う場所や時間など決めておいて損にはならないはずです。ぜひ話をしてみてください。

令和5年度 対面式 校長挨拶

 皆さん、おはようございます。校長の高松です。昨年度と同様に、この対面式だけは、リモートでの実施となりました。今後については、感染状況などを見ながら、徐々に通常の形に戻していければと考えています。

 さて、この対面式は、本来皆さん一人ひとりの成長とともに、川口北高校の発展という、同じ志を抱く新入生と上級生が交流を深める場です。この4月からは、新型コロナウイルスへの対応方針がかわり、昨年度とは違ったコミュニケーション力が求められることになります。新入生の皆さんは、受け身の姿勢ではなく積極的に先生方や上級生とコミュニケーションを取ってください。

 では、まずは新入生の皆さんへ。昨年度の高校受験では、相当な努力をして本校への入学を果たしたことと思います。ただ これはゴールではありません。これからの世の中では、誰かから教えてもらっただけの知識、例えば学習塾に通うことによって伸ばされた学力などには、そのうち限界が見えてきます。自分自身をさらに成長させるためには皆さん自身の力で知識・技能を身につけ、考え、判断、それを表現すること。さらに ただ勉強ができるだけではなく、自主的に学びに向かう力や人間性を磨くことが求められます。 本校に入学したことだけに満足せず、勉強は当たり前に、そして部活も学校行事も全力で、自分の可能性を信じて、今日から努力をし始めてください。明日からやるという人に限って、面倒くさいことはどんどん先延ばしにします。まずは動き出すこと、実行あるのみです。 新入生の皆さんにもう一つ。皆さんは「凡事徹底」という言葉を知っているでしょうか。これは日々、当たり前のことを当たり前に行うということですが、北高生として日々実践してもらいたいこと として「明るく爽やかな挨拶」「気持ちの良い返事」「清潔感溢れる服装」「心を込めて行う清掃」などがあります。例えば、コミュニケーションの第一歩である挨拶。顔見知りであるかないかを問わず、本校に関係のある来校してくる外部の方々にも、大きな声で、笑顔で挨拶をすると、言われた方はその日1日を気持ちよく過ごせます。何ていうことのない、本当に当たり前のことですが、これを継続すること。そこに大きな価値があります。ぜひ「凡事徹底」を忘れないでください。

 また、本校では、創立以来、半世紀がたち、1万7千人以上の先輩方が社会で活躍しています。入学式の式辞でも言いましたが、その先輩たちが築いてきた、素晴らしい校風と伝統を引き継ぎ、母校を愛し、川口北高校の生徒としての新たな一歩を踏み出してもらいたいと思います。そして現在、本校には、大変素晴らしい上級生がいます。県下に誇れる、文武両道の精神のもと、何事にも頑張り、そして品格ある立派な上級生です。新入生は、まず、先輩の学校生活に取り組む姿勢と行動を  見て、学んで、そして自分のスタイルを作り上げてください。そして、1日も早く、川口北高校を理解し、チーム川北の一員になれるよう応援しています。

 2年生,3年生の皆さん、先輩として、プライドを持ち、新入生を優しく迎え入れてください。川口北高校の品格を重んじ、「高いレベルでの文武両道」を 目指す、本校の伝統と文化を継承してください。新入生にとって頼れる上級生、尊敬される上級生であってほしいと思います。上級生に導かれることで、新入生も川北生としての自信と誇りが芽生えると思います。

 ここ、川口北高校に集う皆さんが、コロナ後の新たなコミュニケーション力を身に着け、プライドを持ち、愛校心をはぐくみながら、本校の新たな歴史を作ってくれること期待しています。

令和5年度 第50回 入学式 校長式辞

   式 辞 

 例年よりも早く春の陽気が訪れ、4月を待たずに桜が満開となり、若さの躍動が感じられる新しい季節が巡ってまいりました。新型コロナウイルス感染症への向き合い方が変わりつつある中、本日、埼玉県立川口北高等学校第五十回入学式を挙行できますことをまことに嬉しく思います。

  ただいま入学を許可いたしました新入生の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんは晴れて川口北高生となりました。本校は今年で創立50年目を迎えます。多くの卒業生が、半世紀にわたって築いてきた、歴史と伝統を引き継ぎ、さらに新たな歴史を皆さんの力によって刻んでいただき、本校、川口北高等学校にさらなる、伝統が築かれることを期待しています。

 保護者の皆様、お子様の御入学、誠におめでとうございます。これから、三年間、私たち教職員一同、保護者の皆様と手を携えて、お子様の成長を支えて参りたいと存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 さて、新入生の皆さんには、私から三つほど話をしたいと思います。一つ目は、今日から始まる三年間の高校生活 は、「皆さん一人一人の人生の土台を作る」という点でたいへん大きな意味を持っているということです。

 あるデータによると、人口減少や高齢化、デジタルトランスフォーメーション、グローバル化や多極化、地球環境問題などが、これまで以上に進行することが予測されるとともに、変動性、不確実性、複雑性、曖昧性の時代と称されるように、先行き不透明で、将来の予測が困難な未来を迎えようとしている、とされています。もし、そのような世の中の変化があるのならば、それに対応するための力をつける必要がありますし、一方ではこうした事態を避け、新たな別の社会を構築するための人を育てる必要があるとも思っています。

 このように大きく変動するであろう将来の世の中を生きていくための、人生の土台づくりとして、自分は将来何をやりたいのか、そのために今、何をしなくてはならないのか、それらの自問自答を繰り返すこと、これこそがこれから始まる高校生活なのだと思います。

 その答えを出すために、自分の持っている限りない可能性と力を信じて、決してあきらめることなく、希望する進路実現に向けて全力で取り組む三年間になることを期待しています。

 二つ目は、「失敗と成功」についてです。日本の自動車メーカーのひとつ「ホンダ」の創業者である「本田宗一郎」さんが 「失敗が人間を成長させると私は考えている。失敗のない人なんて、本当に気の毒に思う。また、成功とは、あなたの仕事のほんの1%にあたるものだが、それは失敗と呼ばれる99%のものがあって初めて生まれてくるものである。」と言っています。本田宗一郎さんは、自分自身が技術者でもあり、初めはオートバイの製造を行い、のちに四輪自動車の製造を始めました。数々の世界的なレースにも挑戦し「世界のホンダ」として、その名はあまりにも有名です。  

 私は本田さんの言葉から「人の人生は、失敗と成功の繰り返しであり、また、失敗をすることを恐れずに挑戦することが大切である」ということを改めて感じました。人はどちらかというと、失敗しないように、安全・安定を求めがちです。皆さんには挑戦しないで後悔することがないよう、自分自身を奮い立たせてほしいと思います。

 三つ目ですが「悩みやつらい気持ちに負けてはいけない」ということです。高校時代とは、誰でも自我が目覚める時期です。頑張る中で、現実と理想の自分の違いに悩んだり、苦しんだりすることが多くあると思います。しかし、それは正常なことです。高校時代にどれだけ悩んだか。その多さこそが、高校を卒業し、やがて社会人になるときに大いに役に立つのです。勉強のこと、進路のことで悩むことがあると思います。また人間関係で悩むこともたくさんあると思います。そんな時、絶対に自分や他人を傷つけたりせず、家族の方や先生方に相談をしてください。人生の先輩として、皆さんに大きな勇気を与えてくれるはずです。特に十代後半の人間関係は様々な自我と自我とがぶつかり合い、うまくいかないことが多くなります。皆さんは、一人一人顔が違うように、様々な個性を持っています。それを知り、排除せずに、認め合うことが、差別やいじめのない社会づくりにつながります。

 これからの共生社会を生きる第一歩になるよう、すべての人の良い所を見るようにして、川口北高校というコミュニティを、皆さんの力で素晴らしいものにしていってください。

 皆さんが、過去に本校を巣立っていった、たくさんのすばらしい諸先輩の伝統を引き継ぎ、よりよい社会づくりに貢献できる人材となるよう、今日からの頑張りに期待しています。

 保護者の皆様におかれましても、ぜひ本校の教育方針を十分御理解いただき、御支援と御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 結びに、新入生の皆さんが、元気にそして笑顔で、この三年間に大きく成長されることを心から願い、式辞といたします。

 令和五年四月七日  埼玉県立川口北高等学校長  高松 健雄

 

令和5年度 前期始業式 校長式辞

  皆さん、おはようございます。今年度から前任の小出校長先生を引き継ぎ、川口北高校の校長に着任しました 高松 健雄 といいます。どうぞよろしくお願いします。

 この数日の学校の様子を見せてもらいましたが、春休み中にもかかわらず部活動などの活気がある姿を見て、頼もしく思いながら、皆さんと直接会えることを心待ちにしていました。この後も毎日の努力を惜しまずに「文武両道」の精神のもと、勉強に部活動に頑張ってください。

 さて、令和5年度がいよいよ始まります。川口北高校の記念すべき50年目のスタートです。物ごとの節目の年ということもあり、学校全体に笑顔があふれ、より一層元気で充実した1年になるよう期待しています。

 本題に入る前にコロナ関係の話をします。4月1日付けで埼玉県教育委員会より「新型コロナウイルス関係の新ガイドライン」が示されました。それによると「学校においては、感染リスクの高い活動に注意しつつ、時々の地域の感染状況に応じた感染症対策を徹底し、学校教育活動を継続していくこと」とされていて、3蜜の回避(密閉・密集・密接)や人と人との距離の確保、手洗いなどの手指衛生、換気などの継続とともに、「マスクの着用を求めないことを基本とする」とされています。

 ただし、登下校時に混雑した電車やバスを利用する場合には、マスクの着用が推奨されます。また、基礎疾患があるなど、さまざまな理由により、感染不安を抱いてマスクの着用を必要とする場合に、マスクを外すことを強いることはしないことや、マスクの考え方に偏見を持たないよう指導を行うことなども盛り込まれています。

 年度初めにいろいろな変更がありますが、とにかく皆さんは、先生方の話をよく聞いて、TPOに応じた対応をしっかりとしてもらいたいと思います。一番大切なのは、皆さんや皆さんの大切な人の健康です。よろしくお願いします。

 それでは、新年度を迎えるにあたり私から皆さんに3つ話をしたいと思います。まず1つ目ですが、「何事にも挑戦し、粘り強く、あきらめない姿勢を貫いてほしい」ということです。

 三年生の皆さんにとっては、いよいよ高校生活の集大成となる大切な学年です。何事も悔いの残らないように勉強、部活動、学校行事に、自らの最高のパフォーマンスを発揮できるよう頑張ってください。進路決定についても、同様です。自分の可能性を信じて、粘り強く、最後まであきらめない姿勢を貫いてください。

 二年生の皆さんにとっては、学校の中心となり、一番充実した高校生活が送れる時です。一年生の時よりも、すべてにおいて全力で向き合い、勝手に自分の限界を決めず、少し背伸びをするくらいの挑戦をしてください。

 今日の午後からは1年生も入学してきます。上級生として、川北の歴史と伝統をしっかり引き継げるよう、真摯な姿勢で新入生を迎えてほしいと思います。

 二つ目は、「自ら学ぶ癖(くせ)を着けてほしい」ということです。今更と思う人もいるかもしれませんが、これからの社会は、人口減少や高齢化、デジタルトランスフォーメーション、グローバル化や多極化、地球環境問題などがこれまで以上に進行することが予想されています。こうした社会を生きていくためには、受け身の姿勢ではなく、自ら進んで学ぶこと、そして仲間と知恵を出し合い、学び合いながら、自分で答えを導き出さなければなりません。

 こうした能力を身に着けるため、生徒自身が自ら学ぶ形に高校の授業も変化してきました。昨年度までの自分の学ぶ姿勢を今一度見直し、改善すべき点は改善し、とにかく毎日の授業をひとつひとつ大切にしてください。

 三つ目は、「優しく、認め合い、コミュニケーションをとってほしい」ということです。

 皆さんが生活する社会には、自分とはライフスタイルや考え方が違う人がたくさんいます。他の人のやることが気に入らなかったり、意見がぶつかったりすること、争ったりすることもあります。そして、その原因の多くは、ほんの些細な出来事だったりします。学校だけでなく、大人の社会であってもグループ同士の対立や仲間外れ、集団での「いじめ」などもあり、そのきっかけは、ほんの少しのコミュニケーション不足によって生じることが多いのです。

 また、皆さんは一人ひとり顔が違うように、様々な個性を持っています。それを知り、排除せずに、認め合うことが、差別やいじめのない社会づくりにつながります。皆さんにはぜひ、大人としてのコミュニケーション力を身に付けてほしいと思います。それと同時に「優しさ」をもって接する人になってほしいと思っています。

  最後になりますが、初めにも言ったように、川口北高が、生徒も先生方も、みんな元気で笑顔あふれる学校として、50周年を迎え、祝うことができるよう、皆さんの協力をお願いします。校長として、新年度の学校生活を充実させていけるよう、見守っていきたいと思います。

 それでは今年一年、よろしくお願いします。