校長のことば

12月校長講話

 みなさん おはようございます。早いもので、令和3年も残すところ8日となりました。この1年を振り返ってみると、先ほど表彰があったように部活動・同好会活動、そして個人でも、コロナ禍において自らに課題を課しながら正々堂々とやり切ってくれたと思います。本当に、誇らしく思うとともに皆さんの人間的な成長を感じています。

 先日も外部の方からこんな電話をいただきました。「私がバスに乗っていると、川口北高校サッカー部と学校名の入った多くの高校生が乗り込んできました。集団だったので騒がしくなるかなと少し警戒していましたがまったくそんなことはなく、他の乗客が大きな声でしゃべっていても一切会話することはありませんでした。さらには立っている人に進んで席も譲っていました。その、さわやかでマナーのある行動にとても感動しました。」この話を聞いて心が熱くなりました。みなさんは新しい生活様式の中でもしっかり対応し、心が育っていると感じました。

 さて、今日は年末に当たって、「本気になる」ということについてお話しします。 

 今から20年ほど前、私は、新潟県の大学に単身赴任で二年間研修に行く機会をいただきました。この研修では、全国の小学校、中学校、高校などの先生が研究テーマに基づいて大学院の研究室に所属します。私は理科教育を研究するための研究室に入りました。そこで、生涯の友となる新潟県の中学校の先生と出会いました。伊藤 貴彦さんといいます。彼は私と同い年ですが1年先に研究室に入っていたので先輩ということになります。大変まじめな人物で自分の研究はもちろん研究室にいる大学生の面倒など研究室経営を一手に引き受けていました。そんな彼も2年の研修を終え地元の中学校へと戻っていき、私が研究室経営を引き継ぐこととなりました。彼は仕事で忙しいにもかかわらず、私が困っているだろうと時々ひょっこりと顔を出し仕事を手伝ってくれました。私も二年の研修を終え埼玉県の高校に戻ってきました。そして、その年の冬から春になろうとしていたころ伊藤さんが38年の生涯を閉じたとの連絡が入りました。いわゆる突然死です。取るものもとりあえず葬儀に駆けつけると、伊藤さんの奥様から、「夫のことをいつまでも覚えていてください。」と涙ながらにお願いされました。その言葉は、「夫は死んでしまったがあなたの思い出の中で生き続けさせてください。」と語っているように聞こえました。どうすれば、伊藤さんの思いを私の中で生き続けさせていけるか、そう考えたときすぐに答えが浮かんできました。私に関わる人たちに彼が、生前、大切にしていた「言葉」を伝えようと、それを皆さんに贈りたいと思います。3つの短い言葉です。

 「本気になれば知恵がでる。」

 困難なことにぶつかったり、事を成し遂げようとしたりするとき、本気で、その壁にぶつかっていけば、それを克服する勇気と考えが知恵となってわき上がってくる。

 「本気になれば、誰かが助けてくれる。」

 1人では、どうしても克服できない窮地に立たされたとき、必ず、誰かが手をさしのべ解決の糸口を一緒に考えてくれる。

 「本気になれば、おもしろい。」

 本気になって、困難に立ち向かえば、たとえ解決できなかったとしてもチャレンジしたこと自体が次につながるあなたの財産になります。高校時代の勉強でも部活動でも、そして、大学などでの研究、社会に出たあとの仕事でもおもしろいと思えれば本物です。

 みなさん、困難にぶつかったら、この3つの言葉を、どうか思い出してください。本気になっていれば、解決方法が浮かんできます。誰かが助けてくれます。そして、困難自体がおもしろくなってきます。

 3年生は、大学入学共通テストまで、今日を含め、あと23日となりました。大学受験に当たっては、「本気になる」の3つの言葉を胸に全力で取り組んでください。決して諦めず、決してくじけず、決して弱気にならず、自分を信じ強気で攻めてください。「チーム川北」全職員、全生徒、みんなが応援しています。それでは、1月6日の全校集会に、全員が元気な顔を見せてくれることを願い校長講話とします。皆さんよい年を、お迎えください。